【第3回公認心理師試験】問6 奥行き知覚【過去問】

第3回公認心理師試験

【注意】下記は、私の受験時の考え方によるものであり、完全な解答ではないので、参考程度にしてもらえるとありがたいです。

解き方は、『知識(知ってるか知らないか)』『思考(基本的な考え方による判断)』『国語(文章からの判断)』の3種類で分けてみました。

解き方:思考(知識)

問6 奥行き知覚における両眼性の手がかりとして、正しいものを1つ選べ。

① 陰影
② 輻輳
③ 重なり
④ 線遠近法
⑤ きめの勾配

これは完全に知らないことの問題でした。

『両眼性』とあったので、片目でも知覚できそうなことを削除していきました。

① 陰影

→影は片目でも見える。×。

② 輻輳

→輻輳って電波干渉のような意味では聞いたことがあったのですが、ちょっとわからず保留。

③ 重なり

→2つの物体を見たときに、どっちが前側でどっちが後側かの知覚、と想像し片目でもわかるので×。

④ 線遠近法

→この言葉を知らず、遠近感のことかと思い「片目だと遠近感が認知しにくい」といわれていたような記憶があり、保留。

⑤ きめの勾配

→ゴルフとかでしかあまり使わない言葉かと思い、道の凸凹の知覚かなと想像。片目でもできそうなので×。

②、④の2択で、④の方がありそうと考えて④を選択してしまいました。

【学習】
奥行きの知覚の手がかりは以下の4つがあり、
さらに市近くの単眼性により可能な奥行き知覚と、両眼性により可能なものの奥行き知覚がある。

・絵画的手がかり(単眼性)
陰影、投射影、画像遠近法、遮蔽手がかり、大気遠近法、等がある。

・両目視差(両眼性)
両目網膜像差(水平網膜像差、垂直網膜像差、両眼非対応、両眼間速度差)

・運動視差(単眼性)
観察者運動視差、対象運動視差

・眼球運動手がかり(両眼性)
水平輻輳、調節

上記を元に、それぞれの解答を考える。

① 陰影
絵画的手がかりなので×。

② 輻輳
→両眼球の動きのこと。内側、および外側に眼球が動き、それにより対象への焦点を合わせるもので、奥行き知覚に必要なもの。〇

③ 重なり
→平面における画像においても、重なりの知覚は可能であるため、単眼性と考えられる。

※上記に記載してませんでしたが、『両目非対応領域』というものがあり、
観察者から見て、ある不透明な物体が後方の物体を覆い隠す時、どちらか一方の眼にしか観察されない後方物体の領域がある。これは両目でしか観測できないため、この場合は両眼性の手がかりと考えられる。

④ 線遠近法
絵画的手がかりなので×。

⑤ きめの勾配
→きめが細かいと遠く、きめが大きいと近くに見えるという勾配は単眼でも奥行き知覚は可能なので×。

『垂直網膜像差』のことかと考えて少し調べてみると下記のような資料を見つけました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/60/8/60_8_1239/_pdf

この記事の著者と誠信心理学辞典の奥行きの知覚の監修者(著者?)は同じ方でした。

この場合も両眼性の手がかりに見えるので、〇かもしれません。

私の後日調べた解答では、③か⑤になるのですが、
解答速報とも違うし、どれが正解でも私の解答は誤りのような結果ですね・・・・・。

解答:②

<<参考>>
『誠信 心理学辞典』

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