【第3回公認心理師試験】問84 学習の実験【過去問】

第3回公認心理師試験

【注意】下記は、私の受験時の考え方によるものであり、完全な解答ではないので、参考程度にしてもらえるとありがたいです。

解き方は、『知識(知ってるか知らないか)』『思考(基本的な考え方による判断)』『国語(文章からの判断)』の3種類で分けてみました。

問題

問84 学習の生物的制約を示した実験の例として、最も適切なものを1つ選べ。 

 ① E.L.Thorndikeが行ったネコの試行錯誤学習の実験
 ② H.F.Harlowが行ったアカゲザルの学習セットの実験
 ③ J.Garciaが行ったラットの味覚嫌悪学習の実験
 ④ M.E.P.Seligmanらが行ったイヌの学習性無力感の実験
 ⑤ W.Kohlerが行ったチンパンジーの洞察学習の実験

解くときの考え方

解き方:知識

〇生物的制約
条件付けの原理に従って一律に成立するのではなく、生得的に意味のある制約が働くこと。

説明がそのまま載っているサイトがありました。

<<参考>>
心理学の教科書・基礎からの心理学
条件づけの生物学的制約

 ① E.L.Thorndikeが行ったネコの試行錯誤学習の実験
→鍵のかかった箱に猫を閉じ込めて、自力で脱出させる実験。繰り返し同じ箱に同じ猫を繰り返し入れていると、学習により脱出の速度が早くなるという学習の実験。

 ② H.F.Harlowが行ったアカゲザルの学習セットの実験
→アカゲザルは課題に対して繰り返し取り組むことで、解き方を学習し正答できるようになっていく。その後類似の他の問題を解かせたとしても、最初からある程度解けるようになる、という学習の転移の実験。

 ③ J.Garciaが行ったラットの味覚嫌悪学習の実験
→別名『ガルシア効果』。私も実体験があり、とても興味深い効果です。通常学習は繰り返すことでなされていくのですが、味覚嫌悪学習は一回で学習してしまうというとてつもない学習です。

 ④ M.E.P.Seligmanらが行ったイヌの学習性無力感の実験
→これはカウンセリングでよく話題にする実験です。最初は何とかしようと努力していたが、どんな努力をしても結果が出ないという経験を繰り返すと、「何をしても無駄だ」という学習をしてしまい、無力になってしまう。

 ⑤ W.Kohlerが行ったチンパンジーの洞察学習の実験
→有名(?)な、チンパンジーがつるされたバナナを道具を使って獲得する実験。試行錯誤の学習ではなく、洞察による学習。

どの実験も内容は知っていたのですが、生物学的制約を示した実験という知識としては持っていませんでした。
⑤が×になる説明が上手くできませんが、『生得的に意味のある制約』に該当するのは、この中では味覚嫌悪学習になると思います。

解答:③

<<参考>>
『公認心理師 完全合格問題集 2021年版』

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