【第4回公認心理師試験】【事例】問59 心理学実験の用語

第4回公認心理師試験

第4回の試験について、私が受験していたら、こう考えて解くかな?とうのを書いてみたいと思います。
解き方は、『知識(知ってるか知らないか)』『思考(基本的な考え方による判断)』『国語(文章からの判断)』の3種類で分けてみました。

問題

問59
ストレッサー、ネガティブな自動思考(以下「自動思考」という。)及び抑うつ反応の3つの変数を測定した。ストレッサーは、調査前の出来事を測定した。変数間の相関係数を算出したところ、ストレッサーと抑うつ反応の相関係数は0.30、ストレッサーと自動思考の相関係数は0.33、自動思考と抑うつ反応の相関係数は0.70で、いずれの相関係数も有意であった。パス解析を行ったところ、ストレッサーから自動思考への標準化パス係数は0.31で有意であり、自動思考から抑うつ反応への標準化パス係数は0.64で有意であり、ストレッサーから抑うつ反応への標準化パス係数は0.07で有意ではなかった。
以上の結果から解釈可能なものとして、最も定説なものを1つ選べ。

① 自動思考は、抑うつ反応に対して影響を与える説明変数ではない。
② 抑うつ反応は、ストレッサーに対して影響を与える説明変数である。
③ ストレッサーは、抑うつ反応に対して自動思考を介して影響を与えている。
④ 自動思考が根本的な原因として、ストレッサーと抑うつ反応の両方を説明している。
⑤ 抑うつ反応に対して、ストレッサーと自動思考は対等に説明する変数となっている。

解くときの考え方

解き方:国語

相関係数、説明変数という言葉を知っているかどうかは重要かと思います。

相関係数
対象となる2つの関係性を数値で表したもので、1,-1に近づくほど強い相関(影響を及ぼし合う関係性)があるとなり、0に近づくほど弱い相関となる。

説明変数
独立変数とも呼ばれ、
Y=f(X)+Z
と言う式で表される時のXを指す。
ちなみにYが従属変数とか目的変数と呼ばれています。

標準化パス係数
正確にはパス係数の標準化解のことのよう。パス係数は、関係性を数値で表したときの数値であり、相関関係においては相関係数のことを指す。
標準化解はすべての観測変数と潜在変数の分散を1に基準化して求めたときの値。


標準化パス係数を図示

① 自動思考は、抑うつ反応に対して影響を与える説明変数ではない。
→自動思考から抑うつ反応については、相関係数も標準化パス係数も有意なので、影響を与えると判断。×

② 抑うつ反応は、ストレッサーに対して影響を与える説明変数である。
→「ストレッサーから抑うつ反応への標準化パス係数は0.07で有意ではなかった。」とのことなので、×。

③ ストレッサーは、抑うつ反応に対して自動思考を介して影響を与えている。
→ストレッサー→抑うつ反応は標準化パス係数が優位でないが、ストレッサー→自動思考は有意であり、自動思考→抑うつ反応も有意であるので、成り立つ。○

④ 自動思考が根本的な原因として、ストレッサーと抑うつ反応の両方を説明している。
→問の文章では根本的な原因して説明しているとは考えにくい。△

⑤ 抑うつ反応に対して、ストレッサーと自動思考は対等に説明する変数となっている。
→ストレッサーから抑うつ反応には標準化パス係数は有意ではないので、対等に説明する変数とは言えない。△

統計を専門的に学習できていなかったので、国語で解いてみました。
ちゃんとした解説を知りたいですね。

解答速報:③

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