子育てが楽しくなるために意識する、たったひとつのこと

子育て

本日は、公認心理師資格取得しているプロカウンセラーとして、年間1000人以上のコーチング、カウンセリングを行ってきた私が感じる

「子育てで大事なのはこれ!」

ということと、

「教育で大事なのはこれ!」

ということをお話したいと思います。

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●『子育て』と『教育』の違いは?

私は、『子育て』とは、
子どもの身体的な成長を育み、親子関係を良好なものにしていくこと
と考えています。

そして、『教育』とは、個人の能力的な成長を促す関り
と考えています。

●子育てで大事なのは親子関係の構築

様々な親子のカウンセリングを実施してきました。
例えば、不登校の子供とその親御さんだったり、
社会人の方とその親御さんだったり。

年齢は何歳であっても、親子は親子であり、
その関係性が親子関係です。

不登校のカウンセリングもそうですが、とにかく「親子関係が良ければなんとかなる」というのが率直な結論です。
世の中には親子関係が悪くても立派に育っている人もたくさんいます。
なので、必ずしも「良い親子関係が必須です」というわけではありません。

しかし、親子関係が良いことが、その親子それぞれの幸福度を上げていくことも間違いありません。

荒れていた子どもは落ち着き、前向きになっていき、
イライラしていた親は落ち着き、優しくなっていきます。

・良い親子関係を構築するためには、教育と子育てを分けること

熱心な教育を与えようとするあまり、親子関係が悪くなるご家庭も少なくありません。

親は子どもを立派に育てなければならないという責任感を感じてしまい、
子どもは親の期待に応えなければならないという責任感を感じてしまう。

そうなってしまうと、お互い自分の気持ちを素直に話すことができなくなってしまう上に、
相手の思考を深読みしてしまって、気持ちのすれ違いも発生しやすくなってしまいます。

私が出会ったほとんどの親御さんはとても子どもを愛していたのですが、
子どもは愛されていると感じていないことも多くありました。

これはとても残念なことだと感じています。

子どもと接するにあたって、教育(能力の成長)の結果を意識することなく、子どもと接することができていれば、
このような気持ちのすれ違いは減らしていけます。

是非、『子育て』と『教育』の分離の意識を持ってみてください。

言葉で言うことは簡単ですが、私が実際に行っているカウンセリングでは、長い時間をかけて、心から『子育て』と『教育』を分離できるようになっている親御さんがたくさんいらっしゃいます。

●『教育』で大事なのは『好奇心』と『成功体験』

教育は指導方法(指導者)や、指導環境、教材など、様々な重要な要素はあります。
しかし、それらの重要な要素を全ての人が持てるかというと、残念ながら現実的には難しいと考えています。

全ての小学校、中学校が理想の教育環境であれば、最高なのですが、それは現実的ではありません。

そういう生まれてくる場所の運に寄らずに、ほとんどの人が意識できる大事な要素として、『好奇心』と『成功体験』をあげさせていただきました。

・好奇心

好奇心は持って生まれた資質のようなものもあると思います。
以前テレビで「すごく便器に興味を持っている子ども」とか「すごく掃除機が大好きな子ども」を見たことがあります。
便器に興味を持っている子どもは、「こんな少量の水で流せるなんてすごい!」と言っていたり、
掃除機が好きな子どもは毎年誕生日に掃除機を買ってもらっていて、狭い部屋に10台以上の掃除機を所有していたりもしました。

どうやったらこうなるように育てられるのか?と思いましたが、
おそらく、これは持って生まれた性質に、偶然のきっかけが与えたものだと思われます。

同じきっかけを体験しても、その世界に魅せられる人とそうでない人はいると思います。
それは持って生まれた性質の違いでもあります。

そんな持って生まれた性質が大きな要因になる『好奇心』ですが、これを育てるために大事なことが2つあります。

1、好奇心を潰さない
子どもがせっかく興味を持って「やってみたい!」と言っていることに対して、
「そんなこと意味が無いからやめなさい!」
「危ないからダメ!」
「先にやるべきことをやってからやりなさい」

とくに、最後の「先にやるべきことをやってからやりなさい」は言わないに越したことはないと思っています。
最悪の場合、「やりたいことはやらないので、やるべきこともやりません」という状態になってしまいます。

こうなってしまうと、生きることの楽しさも失ってしまうので、生きることに対する興味や関心も失っていってしまいます。
とにかく禁句にしてもらいたいです。

2、好奇心ポイントを知る
まず好奇心を潰さない、ができてからなのですが、その次に「なぜそれに興味を持ったのか?」を観察するようにしてみてください。
・感触が気にいったのか
・上手くできそうだと感じたのか
・ほめられそうと思ったのか
・色が好きだったのか
・音が心地良いと思ったのか
など、様々な観点があります。

好奇心を持つポイントさえわかれば、それを添えて上げることで、あらゆることに取り組めるようになります。(続けるかどうかは別ですが)

私は、子どもが何に興味を持つのかを知っておくことを多くの親御さんにやってもらいたいと思っています。

・成功体験

これも「ええぇっ!!そうだったの!!??」というような驚くような内容ではありませんが、実際の事例を交えてお話を聞いていただけたらと思っております。

『成功体験』もただの成功体験よりも『苦労した成功体験』が必要です。
よく「ほめることは教育上良くない」というお話も耳にしますが、
私の今までの感覚では「ほめた方が良い」という認識です。
この意識を持って接してきた多くの自信を無くしていた子どもたちは、自信を取り戻していくことができました。

ただ、「苦労していないこと」、「本人が価値を感じていないこと」に対してほめることは良くありません。

小学生のときは運動もスポーツもできて、友達からも親からも、友達の親や先生からもほめられていた子が、
中学生になって、周りに能力が追い付かれてきて「できないこと」を恥じるようになって学校に行けなくなっていた子も少なくない数いました。

これは「自分が価値を感じていないことを、ちょっとやってできたこと」をほめられてきたことで、
「ほめられること」に興味を持つようになり、
「苦労してできるようになる」ということを体験することができなかったがために、「できるようになるために努力する」ということを身に付けられなかった可能性があります。

ではどうすれば良いのか?

それは、「できる子」にはどんどん難しいことをさせていく、ことです。
集団教育では、「浮きこぼれ」という言葉があるように、人よりでき過ぎて集団に馴染めない人もいます。
能力的には恵まれていますが、できないことをできるようになる努力を経験する機会を奪われてしまっています。

そして、その恵まれた能力はまだ小学生、あるいは幼稚園レベルでの優秀さでしかなく、のちの中学、高校では努力なくして能力的な優位を保つことはできません。
「ほめることが大事!」「成功体験が大事!」とだけ意識して、簡単で成功しやすい経験ばかり積ませてしまうと、
思っている結果と逆の結果になってしまう可能性があります。

子どものレベルを意識し、その子に合った挑戦を与えてあげることがとても良い教育になると思っています。

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