目標設定する前に是非考えて欲しいこと。公認心理師と学ぶ3大幸せホルモンの特徴とは!

公認心理師試験

公認心理師の学習中でもよく出てくる神経伝達物質。
効率良い学習のためには運動をするタイミングが重要!公認心理師と学ぶ『学習』のメカニズム
にも出てきましたね。
3大幸せホルモンと言われる、神経伝達物質のドーパミン、オキシトシン、セロトニン。
今回は、これらにフォーカスした勉強をしていきたいと思います。
特に『セロトニン』の知識は必須と言えると思っています。
その特徴などはしっかり抑えておきましょう!

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3大幸せホルモン

ドーパミン

ドーパミンは、幸せホルモンで言うと、
・お金を得た!
・成功した!
・達成した!
・名誉を得た!
・昇進した!
など、わかりやすい栄光などを得られたときに分泌されると言われています。

『パーキンソン病』の症状があるとき、このドーパミンが不足しており、
逆に過多になっているときに、『統合失調症』になっていると言われています。

ただ、ドーパミンが不足していたり、過多になったりしている原因については究明されておらず、
ドーパミンが不足・過多になっているから、その症状なのか、
その症状になっているからドーパミンが不足・過多になっているのかはわかりません。

公認心理師の試験としては、
パーキンソン病』にみられる特徴として、ドーパミンが不足している。
統合失調症』にみられる特徴として、ドーパミンが過多になっている。
と覚えておくと良いかと思います。

オキシトシン

次にオキシトシンです。
これは、
人と一緒にいるときに、
・楽しい
・嬉しい
・安らぐ
などを感じるときに分泌されます。

公認心理師学習中では、そんなにフォーカスされることが無かったのですが、
その分、第4回では何か深い知識が出されるかもしれませんね。

セロトニン

そして、公認心理師学習中にもよく出てきたセロトニン!
おそらく毎年試験にも何かしらの形で登場しております。

セロトニンは
・体調が良い
・集中している
・爽やかである
というときに、分泌されると言われています。

うつ病の特徴として、このセロトニンが不足しているということがあります。

そしてその治療の薬として『SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)』という抗うつ薬があります。

「え!?幸せホルモンを薬で摂取できるの!?それヤバイやつじゃない!!??」

と思っちゃいましたが、これは、一度放出されたセロトニンが細胞内へ再取り込みされるのを阻害することで、脳内のセロトニン濃度を上昇させる、
という効果のようです。

しかし、この薬、副作用がめちゃくちゃあります。
1、なんか落ち着かなくなる系
賦活症候群(アクティベーションシンドローム)、躁状態、アカシジア

2、食事摂取系
下痢、悪心嘔吐、食欲不振

3、自律神経崩れる系
焦燥、不安、不眠

などがあります。
よく使われていそうな薬なので、副作用はしっかりと抑えておいた方が良さそうです。

このSSRIは、パニック障害強迫症にも利用されるそうです。

また、同じような薬でSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン・再取り込み阻害薬)というものもあります。

3大幸せホルモンが不幸につながる理由

コロナ禍ということもあり、芸能人の自殺なども大きく取沙汰されていたこともありましたね。
いろいろな人が苦しんでいたかと思いますが、中には「なんでこの人が自殺なんて!?」と思うような事件もあったかと思います。

端から見て、上手くいっている、成功している、お金を持っている、と思われている人。
だから、「ドーパミンどばどば出てて、めっちゃ幸福なんでしょ!?」と思われている人。
そんな人がなぜ!?

その理由は2つあります。

1、ドーパミンによる幸福は慣れてしまう
小学生や中学生のとき、初めてお小遣いをもらったとき、すごく嬉しかったのではないでしょうか。
お仕事で初めて給料をもらったときも、すごく嬉しかったのではないでしょうか。
しかし、時を経てしばらくもらい続けていると、同じ額では嬉しさを感じなくなってしまう、ということも経験がある方もいらっしゃると思います。
同じ刺激では、幸せホルモンを得ることができなくなってしまうのです。

2、幸せホルモンの順番を間違えている
こちらの方がとても大きなポイントです。
ドーパミン、オキシトシン、セロトニンは、摂取しなければならない順番があります。
その順番を間違うと、バランスが悪くなり、心理システムの崩壊につながります。

幸せホルモンを取得する順番とは

ずばり、
1、セロトニン
2、オキシトシン
3、ドーパミン

です。

幸せホルモンが分泌される条件にあります。

1、セロトニン
セロトニン的幸福と呼ばれ、これは健康という幸福になります。
つまり、身体の健康が維持できているときに得られる幸福です。
普段はあまり感じることが無いと思いますが、健康な毎日を過ごしている人は日々幸福に包まれているでしょう。

また、風邪を引いたり、体調を崩したりしたときなど、
そこから回復したときは健康な身体の幸福を実感できると思います。

どんなにお金を持っていて、どんなに地位があっても、身体が不健康であったら、幸福は感じにくいのではないでしょうか。

2、オキシトシン
言うなればオキシトシン的幸福ですね。これは、人とのつながりを感じられるときに分泌される幸せホルモンです。
同じく、どんなにお金を持っていて、どんなに地位があっても、孤独であればやはり幸福は感じにくいのでは無いでしょうか。
人里離れた山奥で、外界の情報を遮断していたら、なんとか幸福でいられるかもしれませんが・・・、ちょっと想像することが難しいです。

3、ドーパミン
そして、ドーパミン的幸福。とにかくお金を得たい!もっと稼ぎたい!成功したい!有名になりたい!
そう思って過激なSNS投稿する人もいるのではないでしょうか。

漫画やドラマでもよく描かれますよね。
人をだまし、形振り構わず成功を追いかけ、気づいたら周りに誰もいなかったり、体調を悪くしていたりして、転落していくキャラクター。
しかし、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福と比べると実感しやすい幸福感なので、ついつい目先の欲に取りつかれてしまうと、これを追い求めてしまいます。

さてさて、それぞれの特徴を考えると想像しやすいと思いますが、さらに以前の記事でも紹介したマズローの5段階欲求と照らし合わせると、より知識がつながると思います。

セロトニン的幸福はマズローの5段階欲求で言うと、生理的欲求、安全欲求が満たされるということとつながります。

オキシトシン的幸福は同じく社会的欲求、別名『所属と愛の欲求』とも言われているので、まさにこことつながります。

そしてドーパミン的幸福は、承認欲求、自己実現欲求とつながると思います。

極端に言うと、衣食住を蔑ろにし、仕事に没頭し続けて、他人を利用し、裏切り、他人との馴れ合い避けた結果、どうなるか・・・・。

ついでに言うと、アルダーファーのERG理論とも結びつきやすいですね。
ERG理論の3大欲求は
1、生存欲求
2、関係性の欲求
3、成長欲求

であり、マズローの5段階欲求と照らして考えられることもあります。

マズローの5段階欲求との大きな違いは、
マズローの方は段階的に満たしていくもの、と考えられていますが、
ERG理論の方は、同時に満たしていくもの、と考えられています。

ちなみに、ERG理論は中学校の保健の教科書にも載っています。

<<参考>>
『THE THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福』(著:樺沢紫苑)
精神科医の観点から幸福とは何かを追求し、名言している本です。
本の中では、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンを得るためにどのような行動をとれば良いかがすごく詳細に具体的に記載されています。

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結論:日常生活で意識する幸せとは

・自分が健康であることを大切にすること
・周りの人を大切にすること
そして、その上で自己実現を追い求めること、です。

今の世の中、
「体調が悪いから、会社を休める」
と喜ぶ人がいたり、
「周りに人がいない方が安心できる」
と感じる人がいたりします。

これらの思いはカウンセラーとしてはとてもよくわかるのですが、
それでも、このままで大丈夫なのだろうか、と心配にならずにはいられません。

どうか、仕事を楽しむこと、人付き合いに安らぎを感じることを諦めない人が増えることを願うばかりです。

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